こんばんは、人都です。
今年の私にはゴールデンウイークというものはありません。
都内のオリンピックの有無にかかわらずそれがあるという前提でスケジュールが既に組まれていますから、私のような四年次ならともかく一年生からしたらたまったものではないでしょうね。
きょうはウオッカのうまぴょいを成功させました。
今日は灯止とうとの話をします。
彼女は私がバーチャルYouTuberをしていたころの、普遍の象徴である女の子でした。
言ってしまえば結局灯止とうとは私のアバターだったのですが、できる限り汚い自我を落とし込みたくなくて全て性格設定からストーリーやセリフパターンまで作りながら稼働させていた全力で創作した他人事でした。
基本的に私のパーソナルを信用もしていなければ好ましいとも思っておらず、それなのに私は唐突にバーチャルという都合いいリアルタイム創作の流行を実験の場にしてみようとしてそんな形をとったのでした。
言うまでもなく私は実家暮らしで、動画の製作経験などなくついでに声はそれはもう素人でなぜあの時はあんな判断をとったのかはよくわかりません。
でもガレージバンドを使えばだれでもBGMは作れて、スマホの課金買い切りのアプリでやってしまえばアナログの狂人であってもゆっくりの要領でバーチャルの真似事は割合簡単にすることは出来たのでした。
始めたの自体は2年は前なので、割とガバでも許される感じの風潮があったのもあります。
そうですね、バーチャルYouTuberになるのは多分考えられている以上に簡単なんだろうと思います。
問題は大体始めてから2年を過ぎた後、自己紹介の動画や毎日の挨拶、たまにイラストを投下しながらいわゆる同期のような別の投稿者と交流をしていく中で、私は脳内にある「灯止とうとならなんていうかマシーン」のようなものを活用していたのですが、それがある時に全く動かなくなりました。
それを失った時に出てきた言葉は本当に汚らしく面倒な嫌いな人に似たようなパーソナルで、やめろと言いながらむりやり酒や他のコンテンツの消費者になって頭の中の考えを消すほかにはありませんでした。
灯止とうとはアイデアが消えていく街の忘却路を放浪する創作の美しさをそのまま映したような、それでいて儚いどうでもいいような没個性の、でも私がそばにいてほしいと誰より願った美しい少女でした。
私は言葉を制御しなければ弱音も辛さも体の痛みも全部人のことを考えずに発信してしまいそうになる、そしてその事を誰よりも自分で軽蔑しており、ドジでぐずで煩悩にまみれた汚い老いていく生き物のうちの平凡なひとつで、だから純粋のような存在しない少女を作ってそして彼女を愛していました。
しゅごキャラ!ならなりたいアタシとでもいうのかもしれませんが、私にとってはそれすらも超えて、ただそこにいてほしかった女の子でした。
彼女はもう消去しました、私の雑念があまりにも大きくなりすぎて彼女が分からなくなってしまったから。
人にされたくないことは自分がしてはいけないよ、なんてありふれた話なのに私はそれをしてしまいました。
Vtuberってボタンの一触れでどれだけそれに時間をかけていても簡単に消えちゃうんですよね。
インターネットのかどっこには彼女を愛してくれる人はいました、なんなら推し絵文字を名前に付けてくれていた人もいましたし、買わなくてもいいんだよと言わせながらも私が自分用に作ったアクスタを買うフォロワーもいました。
なのに私は逃げてしまった、本当に良くないのに全部消してしまいました、許されるはずがない、私は彼女を作って前触れもなく気の触れで殺してしまった。
綺麗な少女が方向を変え病んで同情を求めるなら私はそんなことをさせる前に止める手段をこれしか持たなかった、綺麗なままで消えて欲しかった、私の汚さを伴ってしまったらそれはもう彼女ではなかった。
彼女を永遠にきれいでいさせるために私の汚いところを隠して、ただこうあってほしいというふわふわの優しい夏概念の少女のようなシナリオがもう書けなくなってしまって、私から灯止とうとの言葉を何一つ作り出せなくなってしまって、それに気づいたとき本当に絶望した気がして気分を崩しました。
彼女ならこんなときなんていう?
優しさも思いやりも、映えないような冴えないような図書館で一度だけ話したような木漏れ日みたいな暖かさを私は彼女に見ていて、それを作り出したかったしもともと小説も書いていました。
最後に抵抗されたかもしれないのは、私が彼女のyoutubeチャンネルのログインに必要な要素を思い出せずそれらの動画を結局消せなかったことでしょうか。
インターネットの中にきたない私の声を持つなによりもきれいな彼女は当分youtubeの泥のような検索機能の中に埋もれていくのでしょうね。
灯止とうとを愛してくれた人に、私はいまさら何ができるんでしょうね。
多分、それでも忘れられないんでしょうね。
おやすみなさい。
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