こんちは人都です。
今日はいつもより若干薄めの文庫を手に取りました。
アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子 (幻冬舎文庫) 深町 秋生 https://www.amazon.co.jp/dp/4344417062/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_vPCGFbD8TXKZ0
いわゆるアウトローかつハードボイルドな女刑事ものです。
強く理知的な女が性と暴力にまみれた裏社会で暗躍するサスペンスですね。
暴力団やチャイニーズマフィアと手を組みながら、同僚に金を貸して名実違わない貸しを作り誰にも物を言わせないとんでもなく真っ黒なダークヒロイン。
……なんだか最近なんとなくで手に取る小説がどれもこれも強めのセックスと残念な警察ばかりなような……どこかで純ミステリを読みたくなってきた……。
いや暴力が嫌いってわけではないですが、二冊連続でキツめの性的グロものは胃に来る。
警視庁の上野署に籍を置く女刑事、八神瑛子はふとした事件により新聞記者の夫と愛娘を失いました。
その事象の扱いが不明であるにもかかわらず自殺と判定された後、数々の賞与を得るほどの難事件を解決する活動成績を上げながらもそれらの調査を不明な手段によって単独で行う汚れ物の刑事として職務に復帰していました。
そんな中、彼女の担当区域で女子大生の刺殺事件が発生します。
そして伴い似たような容姿、黒髪の美女が次いで遺体で発見され、この事件は関連性があるのかどうかといった点でも捜査班の脳を悩ませます。
そしてその第一の被害者である女子大生の素性が暴力団の組長の一人娘という事が判明すると、瑛子は独断で自らの裏社会の人脈から情報収集を試みますが、その行為を快く思わない所長により彼女は監視下に置かれることとなりました。
しかしながら日常的に闇に片足を置く彼女にとってその程度の視線は糸屑よりも意味のないものであるかのように彼女は着実に暴力団の中心人物をはじめとした犯罪人との情報交換を行い、他の捜査班よりもはるかに素早く事件の核心へと迫っていきます。
時に暴力沙汰に巻き込まれ車に轢かれかけながらも、生身で大の男と戦い拷問と自白強要も手段として厭わない瑛子。
彼女は何故、事件の真相に対して冷徹かつ感情を失ったマシーンかのような単独捜査を行うのでしょうか。
私は何というか、嫌いではないのですか全体的に女刑事である瑛子があまりに「強い女」過ぎて、周りの正しいことをしている警察が若干かわいそうな無能に見えるというか、良くも悪くも治安と倫理の悪い軽めのアクションものスナック小説だと感じました。
この小説は三部作の一巻らしいので、情報が意図的に少なくさせられているのかもしれませんがこちらがハラハラする前に最強女刑事が解決しすぎてしまうのでギリギリな気持ちを期待するのはちょっと違う小説なのかもしれません。
シリーズものらしいので折を見て続きも読んでいこうと思います。
おすすめです。
人都でした。
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