こんちは人都です。
そう、これはあの大昔のチェーンソーでケモノに八つ当たりするウサギピエロで有名なキッズステーション放映ノンボイス3Dアニメ漫画版です。
インターネットのアングラを漁れば漁るほどオタクサークルで勇者になれる時期っていうのはまあ実在していたのですが、ウクライナなんちゃらやグリーンお姉ちゃらあたりの本当にやめた方がいいものに紛れて、例えばイキグサレとかぶりっこテクノみたいな病みつきになる本当に良いものに出会えた場でもありました。
OPは私のカラオケの十八番です。
本当にこれ以降ずっと増田監督作品を追っています、どこかでハートにぐっさり刺さってしまった。
次点で好きなのはファニーペッツ。
今このブログを書くためにAmazonからアドレスを引っ張り出したのですが、またびっくりするぐらい高騰してますね。
私が持っているものは、この作品がが復刊される前にそれこそ3万やら5万やら10万やらで本気の超プレミアとなっていた状態の下で増田監督の作品ファンらが復刊ドットコムに熱烈なラブコールを送り続けこじつけた十五周年記念の2015年復刊版です。
主人公のポピーは一人前の道化俳優「クラウン」を目指す17歳で、顔に中国の変面の如くころころと表情の変わる面をつけた正体不明出自不詳なオオカミの男の子・ケダモノと共に曲芸やサーカスの出し物の練習をしています。
だけれど、いつも決まって芸事の容量が良いのはだいたい幼いケダモノの方。
それがポピーには面白くありません、なんたって誰よりも巨大な自尊心といつだって誰にだって勝っていたいと思うようなとんがった思想ををウサギのきぐるみにそのまま閉じ込めたみたいな無茶苦茶な論理の人物なんですから!
そこにゾウにカエルに自称父親の完全変態不審人物・パピィも加わりながら混沌のヴォルフ・サーカス団は砂漠の真ん中で今日も理不尽を演じます。
「ケダモノの顔は……」
まさか今になって理解が来いで著名なポピーザぱフォーマーの冷静なあらすじを書くことになるとは思ってもいませんでしたが、いわゆる少しバイオレンスだけど次の話では何事も無くなっているタイプのコミカルでスナックなブラックコメディーギャグ漫画です。
全編七割分からないけど、実際面白い。
作品を語るときに別の作品を持ち出すのはナンセンスではありますが、あえて出すならハッピーツリーフレンズと平行線で語られることが私のオタクサークルでは多かったような。
この漫画の内容はほぼ全編が監督の妻である増田若子さんによるイラストで描き下ろされており、アニメのバージョンよりバイオレンス感がなめらかで絵柄もかわいく、また時折その話限りの名の無い露出多めな女の子モブが少女漫画チックに混入しています。
ちなみにモブ女は割と吹き出しで喋りますが原典ポピぱキャラはほとんどまともに話しません、ノンボイスで徹底されていることに当時びっくりした……そのかわりBGMが高確率で幻聴します。
まあポピぱであることに変わりないのでおおかたいつも通りシュールに死ぬんですけど。
ポップでキュートな人命軽視短編がたくさん詰められていますよ、なんなら放送コードの概念が飛んでいるのでアニメ化はやめておいてほしい表現はエレクトロニカルパレードしています。
あと巻末には監督と若子さんのインタビュー記事も掲載されていますし、キャラクターデザインの没案やお蔵入りしたポピーの妹・マリファちゃん、ポピーのウサギ服の下のイラストもありますよ。
まさに88ページに渡るド濃厚なポピぱ書籍完全保存の決定版。
きみも夜中にカバーを外して恐怖しよう!
いや、簡単に人に勧められない値段になっちゃってますけど。
ああ、ちなみに最近になってこの作画担当の増田若子さんはTwitterを始められまして、なんとポピぱを含めた増田龍治作品の現代日本風味学パロイラストをよくネットに上げられるようになりました。
何言ってるかわからない?わたしもよくわからない。
ただ自主製作二次創作と知っていてもn年間公式供給が無かった中で突然この事実を知ってシンプルに混乱したままオタクは拝みました。
もしご興味のある方は、なんだか直リンを貼るのは気が引けてしまうので増田龍治監督のnoteから「ちんちくりん」という三話に渡る2020年投稿の増田キャラの散文に目を通されることをお勧めします。
うお……って感情になります。
あれはでっけぇ感情よ……。
手に取ってっていうのも難しい本ですけれど、その分間違いなく私の宝の一冊です。
人都でした。
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