2020年10月7日水曜日

07、バーチャル・テック・ラボ‐「超」現実への接近-

こんちは人都です。
一介のVのオタクです。
今日読んだ本は「バーチャル・テック・ラボ―「超」現実への接近」です。
バーチャル・テック・ラボ―「超」現実への接近 舘 ススム https://www.amazon.co.jp/dp/4769350546/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_72CFFbQJNPA3J

今日も前置きをしておきます、今回の本も中身をろくに読むことなくタイトルで釣られクマした内の一冊です、神保町の魔力。
この本は1992年に出版された本で、どうやら当時の生まれたばかりの「バーチャル」という概念については最先端であった知識人たちの評論文アンソロジーとなっていました。
パソコンが一般家庭に定着するよりもずっと前の黎明も黎明な時代に研究者たちが製作したごつごつと拘束具めいたルドビコ療法に見まがうようなフェイストラッキングや操作キャラの存在座標を固定するための胴体を束縛した上で使われるVRツール等が白黒の写真で掲載されています。
またいわゆる今のVRチャットにも似た、対面で会うことなく架空の物質を共に眼前としながら語らうような技術の雛形についても論じられていました。
今でこそ無線やカメラで現実の動作をパソコン内に映し出すことは容易な内にあるのでしょうがlainよりもさらにマシマシな過去の有線の中にも、現実を拡張し演算で時間すらも飛び越すようなバーチャルは大きな期待をすることの出来る技術として論じられていました。

というかね、オタクは単純なので「バーチャル」って言葉だけでこの本を購入してみたのですが、紙面をめくれば現れるのは拡張現実の可能性を論ずるのと同等の量の実際に現実を拡張するための器具の図面解説、及びそれの伴った数式です。
あのね、たぶんこれ参考書とか、そういうやつです。
もちろん縛りも入れているのですべて読破しましたが、いくら興味があっても古本でもガチ文系にはマジで宇宙猫みたいな顔しかできませんでした。
本についていつも通りサーチを入れたら論文の出展にされているのを見つけたぐらいです……。
そもそも「テレイグジスタンス」なんて概念は初めて知りました、すっごく簡単に言うなら非常に臨場感のある状態で遠隔操作を可能とする技術を指す言葉だそうです。
これらの例示に出されていたのはロボットですね、いかにして遠い場から人間の感覚とカメラを介した臨場感を同時に生かして繊細な作業を可能とするか、操作者の視認によって障害物を回避するといったことを焦点に充てていました。

バーチャルについて簡単にいうなら「そこにはないものを拡張し実現し可視化する」というようなものなのでしょうが、この本はそんな技術を当時に想起し実際に実現しようとした研究者の熱意に満ち溢れています。
画面の向こう側は常に拡張を続けています、それはいわゆるVの者に限ることはなくシュミレーションやアトラクション、ロボット技術においても同様の話です。
まあ実際にたぶんキズナアイがなければこんな生活は送っていないでしょうし、じゃあキズナアイはどこから来たのかと言えば、今まで知りえなかった現実を拡張する者たちの積もり積もった経験によって成り立っているのでしょうか。
……まあためにはなりましたが、この文集は文系には六割の理解が限界でした。
無駄な読書はこの世のどこにも存在はしませんが、本当にタイトルとか表紙だけで買っているとこういうことはまれに発生します。
将来を知るために過去を知ることは大事ですね、でもこれは読み物というより学術書でした。
それでは人都でした。

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